キサラギGOLDSTAR (SAGA PLANETS)


総合:70    シナリオ:6 キャラ:9 音楽:7 絵:7 システム:6 お気に入り:羽音々翼


おはよう!×6 良い天気だね!×6 はやく行かないと!×6

ずっと一緒に暮らす幼なじみ6人組の声が響く









SAGA PLANETS
がおくる春夏秋冬シリーズ第三弾。
若瀬氏をはじめナツユメナギサのライター陣と可愛らしいキャラクターという事で体験版をやりたいのも我慢してかなり期待をしていたのですが・・・。

ふたを開けてみれば正直そこまでじゃなかった。むしろもったいないなぁと思わずにはいられませんでしたね。



シナリオ:6

全編を通してのテーマは「夢」。

学院の特待生でありそれぞれの夢を追い続ける幼馴染たちを一人だけ夢を持っていない主人公がサポートに奔走する、というのが大筋です。
前半は明るくコミカルに、後半はそれぞれの抱える問題に立ち向かっていき、シリアスなシーンもありますが意外と簡単に解決してしまうことが多いのでそこまで深刻にならないのも作風を明るいものにしています。

ゲーム開始直後、不思議な夢と、秋桜荘のみんなを起こして学校に行くあたりのシーンいいですね〜。
同じ長屋での幼馴染との和気藹々とした暮らしを堪能できます。
みんなとの距離が近いこともあってヒロインたちがとても身近に感じられました。
その後も田辺さんの依頼という形でヒロイン一人一人に焦点を当てていき、そしてみんながつけている腕輪の由来に迫り、みんなの昔の夢が何だったのか考える・・・。
実はここまでがプロローグなんですがですが、正直自分としてはここ辺りが一番盛り上がったかなぁ、なんて思ったりww

ストーリー紹介を見ていて、「幼馴染たちと同じ長屋でずっと仲良く暮らしている」という設定にとても魅力を感じていたので、プロローグはそんな生活を十分に堪能できて最高でした。

しかし!しかしです!


個別ルートに入った途端にヒロイン以外の姿はほとんど見なくなって、付き合い始めたころにみんなして良かったね!と言ってくれるぐらいです。
せっかくの「同じ長屋暮らし」という設定がとりわけ作中で生かされることもなく
、正直もったいないなぁと思わずにいられません。
エロゲの宿命とはいえ、個別ルートに入っても他のキャラ達も絡んでくるなど、6人の絆みたいなのをもっと描いてほしかったです

 

あと冒頭から``という不思議要素が絡んできます。この要素自体はプロローグが神秘的でどんなふうに絡んでくるんだろう、と期待していたのですが……。
翼と命ルートでは腕輪の力以外は全く絡んでこない上、沙耶といちかルートでも終盤が往年の某8月を思い出すような超展開なので……

ちなみに全員攻略後にtrueルートに行けるのですが、そこで主人公の両親や新聞といった謎が解明されます。
そのあとハーレムルート突入と見せかけてなぜか瞳との絡みがメインになります。
そして意外と深刻な悩みなのかと見せかけて実は……確かに意表はつかれましたがあの流れであのオチはあまりにひどすぎます。

そしてその後主人公の夢の話になるのですが幼馴染たちは全くと言っていいほど関わってきません。最後に取ってつけたような
CGがあるだけです。

幼馴染たちとのつながりを前面に押し出せる設定なのに最後は結局主人公一人だけの話に終始してしまうのはやはり残念でなりません。
せめてもっと絡んできてくれればなぁ……
orz

というかあのままハーレム突入でいいだろ!ペロッとしちゃえよペロッと!!



あとTrueでは過去の回想シーンが結構あるんですが、あれも本編中で小出しにしていた方がよかったかな。


それから重要なシーンでも時間が一気に飛んだりすることも多く、もう少し丁寧に描いてほしいな、と感じた点もいくつかありました。

ちなみにところどころに恋愛CHU!やエレノアールなど過去作品の小ネタが仕込まれていて知っていると思わずニヤッとできますw



みんな同じ長屋暮らし、という設定は素晴らしいのにあまり生かされてないのが惜しい



キャラ:9

 

遠藤沙耶

ぎゃおー!な幼馴染。
一人称「わっし」は最初発表を聞いたときねーよwwとか思ってましたが・・・余裕で有りでした!
新たな境地を開拓したサガプラ万歳!!(ぁ

普段は主人公を男と全く意識してないんですが、個別に入ると普通のキスするだけで照れてしまったりなかなかHに踏み出せない初々しい様子がかなりかわいいです。

パッケ絵的にもシナリオ的にもメインヒロインです。
壮大にネタバレします。攻略は最後に回しましょう
(最初に突っ込んだレイシア涙目^q^ 割と切実でした。特にいちか√とか・・・orz
歌バトルの場面は例のぎゃおぎゃおのせいもあってかなり好きなシーンですね。
終盤は沙耶の出生の秘密が絡んでくるんですが、その解決が何ともあっけないくて唖然とします。
まぁ鬱展開に突入するよりはいいですが、あんな簡単に解決してしまうなら正直いらなかったんじゃ…。
とりあえずそんなのはいいからもっとイチャイチャさせて欲しかったです

以下ネタバレ兼妄想につき反転

しかしあれだけ「今生の別れ演出」だったにもかかわらず何食わぬ顔で元の生活をしているのには「えっ」ってなりましたね・・・。気の遠くなるほど昔からの戦いじゃなかったのか。。
単に別離を描きたいのならコウタロウが本物のプロデューサーで沙耶が全国デビューすることになり、その夢を応援したい気持ちと離れたくないという気持ちのジレンマを描くといったものでは駄目だったんでしょうかね。
あとコウタロウはあまりのウザさに一見うざいけどそれは沙耶を思っての事だった、とか思いましたがことはありませんでしたねw

「俺の歌を聞け!」⇒「ぐあっっ、なんだこの力は!?」どこのマクロスやねんwww

反転ここまで



羽音々翼

清楚可憐な学園のアイドル、・・・は表の顔で本当はふーくん大好きなあまりトリップしまくる妄想っ娘。
最初は(いちかにばかり目が行っていたこともあって)気にもしていなかったのですが、ゲーム開始直後から主人公を好きだけどなかなか言い出せない様子や、誰かに邪魔をされたら突入する心の声ダダ漏れのブラックモードがやばいくらいに可愛いです
ふーくんの気を引こうといろいろ企てるものの持ち前のドジっ子っぷりを発揮して失敗してしまうのも見ていて微笑ましくなります。
告白シーンは全キャラで一番印象的。ふーくんのことが本当に好きなんだというのが伝わってきてとても愛おしくなります。
あれだけ積極的だったので個別になったらどうなるんだと心配さえしてましたが、実際はとても初々しいようすが丁寧に描写されているためそのギャップも良かったです。

あとカレーの時の笑顔はもう反則だろ・・・



ピアノでスランプに陥って悩んでしまいますが主人公の頑張りで見事に復帰します。
しかし最後は月詠祭をすっぽかしてくるというのは自分の夢(ピアノ)よりもふーくんと一緒にいること(地元商店街)を選んだという事なのでしょうが、あの結末で本当に良かったのかものすごく疑問です。
その後のどうなったのかも描写もほとんどありませんし。
ちなみに他のキャラルートに行くとそのたびに可愛らしい恨み節が聞けますw

 

新田いちか

強気な妹。普段は兄である主人公にツンツンしているけど言葉の節々に兄への好意が見て取れるのはいいですね。
(まぁ鈍感な主人公は全く気付かず怒らせてしまうのですが、それがまた(ry

真面目に剣道に打ち込んでいるときに晩御飯を言うと思わず反応してしまい照れる様子が最高です。
いちかちゃん可愛い

一時期毎晩サンプルボイスを聞いて寝るのが日課でしたねw

個別では定番通り妹であることと好意の間で揺れるわけですが、月という不思議要素を使うことでうまく解決しています。
最近はこの流れで重くなるシナリオばかり読んでいたため新鮮でした。
料理ができないのに兄離れするために自分で作ったりと、最初は兄を突き放そうとするのですが、失敗してしまいしょんぼりする姿は可愛いし、それを乗り越えた後のデレっぷりが素晴らしいです。萌え転がります。

そしてところどころに昔のいちかとの回想が入るんですがそれもまた可愛すぎで、保護欲を掻き立てられますw

しかしこれも終盤を一見きれいにまとめているように見えるんですが…

以下ネタバレ反転

にちか=幼いころの兄への純粋な好意は結局いちか=今の兄への思いに負けて消えてしまい、最後のCGで二人の娘としてにちか?が登場します(他にもいるけどw)
ですがこれでは結局にちか自信が救済されたことにはなっていないような・・・。
他に何とかならなかったのか。。
 にちかがかわいそうで……。


ここまで



藤丸命

天然系大和撫子(?)。なんだか最後まで性格がつかめませんでした()
いつもオコジョのまー君と一緒にいます。
一見おとなしい子なんですが時々突拍子もないことをしてみたり、瞳をからかったりと積極的な一面を見せます。

それが本当に発揮されるのは個別ルートに入ってから。
照れながらも主人公と一緒にいちゃいちゃするために色々しようとする姿はとても可愛らしいです。

全シナリオ中唯一長屋から出てしまうのは残念です。
また彼女のルートだけテーマとして「夢」ではなく「家族」に主題が置かれていた気がします。
彼女自身も
母親思いのとてもいい子です。
あとEDで唯一秋桜荘の面々が出てくるのもいいですね。

 



流川瞳

長屋で唯一の男の幼なじみ。一見軽薄そうですが二見のことがヒロインに負けず劣らず好きなのが伝わってくるいい奴
基本鈍感で恋に悩む主人公やヒロインをアドバイスしてくれます。
プロローグでの思わせぶりな言動に少し怪しんでましたが、すべては主人公の事を思っての行動だったのも好感が持てます。
翼ルートでブラックモードを顕現させまくってくれるのを期待してましたがそんなことはなかった。

最後のtrueは瞳ルートかとちょっと焦ったのは内緒w

 



霧島冬里

命にあこがれる後輩。
命ルートでのサブキャラ扱いで、その中では思い込みから命に絡んでくるので正直うざいキャラでしたが彼女のルートではまさかの大化けをします。

良くも悪くも思い込んだら一直線。主人公に依存しまくり甘えまくってきます。
声が雪都さお梨さんということもあって半端ない可愛さです。
とんだダークホースでしたw

声を大にして言おう、ぺったんこでもいいじゃないか!(殴

 

蓬田奈々子

近所の喫茶店のおねーさん。
こちらは翼ルートからの派生。
彼女といい岡部先生といい、ちょっとしたことで照れたりすねたりと年上とは思えないほど可愛らしいです。
それでいてしっかり相談にのってくれて頼りになります。
彼女自身は好きなんですが、翼があまりに可愛すぎて裏切るのがつらかったためあまり個別を楽しめませんでした。。

 


岡部早苗

主人公の担任。ツンデレ教師。

なぜ彼女のルートがないんだぁぁあぁあああああああーーー!!!

 

富良峰英子

真面目な風紀委員長。個別ルートなんて無かった。

キャラも好きな上、ああいうバカなノリは嫌いではないですが、明らかにシナリオが適当すぎる。せっかく作るのならもう少し丁寧に作ってほしいものです。



主人公:7

 

新田二見

いちかのことを溺愛してるのばかりが印象的ですが、周囲の人たちの信頼を集めていることからもよくできている奴なんだと思います。

実際翼ルートをはじめヒロインたちの支えになろうと頑張ります。自分の夢はどうした、という突込みはtrueで解消されることに・・・。

あとどうでもいいけど公式HPのキャラ紹介と全体的にちょっとずれていた気はしますねw

 




音楽:7

ぱぱら〜♪

皆の歌声が聞こえてくるこの曲は本当に癖になります。まさに作業用BGMにぴったりでこれを書いてる間も実はずっとかけっぱなしだったり。もう脳内再生余裕ですw

OPも明るくテンポがよく、ムービーもよくできていることもあってお気に入りです。

そして沙耶ルートではまさかの名曲が!!
最初は思わず吹き出しそうになったぎゃおぎゃおですが、聞けば聞くほど名曲に思える不思議!早く
fullverが聞きたいですね。

ボーカル以外もその時々の雰囲気をしっかり演出してくれる曲ばかりでGOODです。

 


絵:7

メインの4人をはじめ、キャラデザはもう最高です
絵師さんが3人もいるのに一見違和感がないのは素晴らしい。

やや適当な背景や一部崩れ気味の絵もありましたが許容範囲内でした。

CG
の枚数も決して多くはないですが要所で使われているので少なくは感じませんでしたね。

 




システムその他:6

システムは使いやすく良好。ナツユメよりもいいです。
ちなみにワイドスクリーン対応ですb

ただ一部音声の音割れがひどく、聞いてられないほどです。命ルートの冬理の声なんてもうひどいことに・・・。

 



 

総評:70

ハードルが上がっていたこともあって厳しめのレビューになってますが、それを抜きにしてもやはり終盤の詰めが甘いと感じずにはいられません。
キャラや序盤の雰囲気はなまじ良いだけに本当にもったいない。

ただシナリオを求めないなら間違いなく良質のキャラゲーではあります。付き合い始めたあたりとかの丁寧な描写は逸品で初々しい二人の様子を見ているとニヤニヤが止まりませんw
もう翼が可愛すぎて困る

今作ではライターさんが鬱要素をなるべく入れないようにと企画の際に言われた、という話を聞きましたが、それがなかったらどうなっていたのかすごく気になりますね。

オススメ攻略順はネタバレの都合上命or翼⇒いちか⇒沙耶

ですが翼がかわいそうなので彼女を最後に幸せにしてあげてくださいw



ダークモードの翼の可愛さは異常w


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