この大空に、翼をひろげて (PULL TOP)


総合:88    シナリオ:8 テキスト:9 キャラ:9 音楽:9 絵:9 システム:9  お気に入り:
羽々音 小鳥

Boy&Girls meets the sky.
少年と少女たちは、空と出会い、そして焦がれた。
いつか、自分たちの翼で飛んでみたいと

舞台は、さわやかな風が吹き抜ける街―― 風ヶ浦。
夢を失い、故郷へ帰ってきた少年・水瀬碧は、風車の立ち並ぶ丘で、車椅子がパンクして動けないでいた少女・羽々音小鳥と出逢う。
そして、ふたりがいる丘の上空を渡っていく、白い大きな翼―― グライダーとも。
まだその時、ふたりは気が付いていなかった。
それが全ての始まりなんだと……。

やがて彼らは、碧の幼なじみ・姫城あげはも巻きこんで、廃部寸前だったソアリング部の立て直しを始める。
誰もが子供の頃、思い描いた夢―― 「紙飛行機に乗って飛んでみたい!」
そんな憧れを叶えるために。

見上げる空は、どこまでも高い。
彼らが目指す場所は―― 遙か雲の彼方。




PULLTOPの11作目となる作品。
元々意識的にライターと原画家を入れ替えていってるであろうこのブランドですが、最近は主要スタッフが続々と抜けたなんてごたごたがあったりして心配していました。
このブランドは内容もファンタジーだったり学園物だったりと様々ですが今作では不思議要素等まじりっけ一切無い、青春部活モノとなっております。

とりあえず一言で感想を言ってしまうと「眩し過ぎる……」これに尽きますw
青春ってこういうことなんだね、きっと。この点に関しては異論出ないでしょうwぼくもこんな光り輝く青春がしたかった

シナリオ:8

自分が打ち込んでいたもので事故に遭い、失意のうちに帰郷した主人公と車椅子が立ち往生してしまい困り果てている小鳥の出会いのシーンから始まる‘ころげて‘。
プロローグ部分では大きく分けて二つの事が語られます。クラスで浮いてしまっている小鳥が学校生活と寮になじんでいく過程、それから主人公たちがソアリングに興味を持ち嵌っていく過程です。
そのどちらもがすごく丁寧に展開されており、様々な想いを持つ少年少女がソアリング部の下一つ団結していくこの部分だけでもやる価値はあると思います。
実際冒頭部分で既に自分は物語に魅了されていた気がしますしw

紙飛行機で届いたSOS。それに導かれた先での風景に溶け込むような美しい少女との出会い。そこで目にした空を飛ぶグライダー。でも寮で再び出会った少女はお淑やかさはどこへやら、いささか面倒な性格のお嬢様で…。
これから物語が動き始めるような「予感」のようなものがひしひしと伝わってくるんですよね〜。
どこかで何かが一つでもずれていたら物語は動き出さなかっただろうし、偶然もここまで積み重なればそれは必然だったのではなかろうかとかなんとか色々取り留めのないこと思ったりw

そして本作のテーマの一つとなっているグライダー。プレイヤーの大部分は聞いたことはあっても実際見たり触ったりしたことがある人なんてほとんどいないでしょう。
そんな実生活で馴染みの薄いグライダーへの関心と空へ憧れ飛びたいと願う強い想い
これをプレイヤーが実感出来なかったらおそらくこの作品自体がそもそも独りよがりで共感を得られないものになっていたと思われますが心配ご無用。
あと一歩のところで届きそうで届かなかった雲の回廊。夢が夢ではなく現実的な目標となった矢先に突き付けられる残酷な現実。
こんなことで終わらせてたまるか!絶対飛んでやる!と思わず主人公に合わせて叫んでしまいたくなるような、プロローグ終盤からOPまでの一連の流れは本当に逸品で感情移入せざるを得ません
このあたり心の機微をよく考えてあるなーと感心しきりでした。
とりあえずこのプロローグ部分だけでもやるべき価値は十分にあると思いますし、

また物語の主目的が「グライダーでモーニンググローリーを飛ぶ」という一点に集約してしまうため、各ヒロイン√でマンネリ化しないか若干不安でしたが、各ヒロインごとに空を飛ぶことへの想いがそれぞれ違った形で明確に示されており、また話もうまく差別化さていたので完全に杞憂でした。

ストーリーはライターごとに各人のカラーが強く出ていましたね。
紺野アスタ氏担当の天音&小鳥ルートは氏の過去作、夏ノ雨を思わせるような爽快感溢れる青春ラブストーリー。
七烏未奏氏の風戸姉妹ルートはちょっと説教くささはあるものの詩的な表現に彩られていました。
奥田港氏のあげはルートは流石に前者両氏に劣るものの、まずまず楽しめました。

テキストはすごく読みやすい。キャラの掛け合いもパターン化することなく、みんなすごく生き生きとしてます。
思わず読み返してしまうような才能感じる物ではありませんが、簡潔でありながらその時々の感情がよく伝わってくるのですごく好印象。
小鳥が料理を作るようなちょっとしたシーン一つとってみてもキャラクターの性格がよく出てるなー、と。

というか本作品全体に言えることなのですが登場人物の抱く気持ちにすごく共感しやすいんですよね。
作中で度々繰り返される「誰か特定の人のためにやってるんじゃない、自分がやりたいからやってるんだ」といった仲間の独り善がりを諌める言葉や、小鳥が‘天音の空を飛ぶことへの想い‘を知らない新入部員が入ることに難色を示すシーンなど、妙にリアルな思考が納得しやすく物語に入り込める一因になっていたと思います。

またそのテキストにエフェクトと音楽が合わさってフライトシーンなんかではまるで自分が本当に飛び立っていくような一体感と盛り上がりがあり、そういった要素を役割分担して小説のように描写に追われることなく直感的でわかりやすい文体のおかげで、より没入しやすいエロゲというプラットホームを活かしたテキストになっていました。


一方そもそもあまり期待していなかったラブイチャは予想以上の出来!
どのヒロインもそれぞれの性格が反映されており、日常のちょっとした会話で何度萌え転がったことやら…w

えちぃシーンは基本的に各3〜4回。絵もテキストもしっかりしており割と濃いめだったと思います。
まぁえちぃシーンで性格変わる主人公や一部テキストから溢れ出る童貞臭野性味はご愛嬌w



プレイ時間は30時間ほど。プロローグから共通が10時間、各ヒロイン5時間程度でしょうか。

ルートロックありで最初は天音先輩ルートへはいけない仕様です。

オススメ攻略順ですが、シナリオのクオリティ的にあげはを真っ先に消化することをお勧めします。
天音先輩はロックがかかっているだけあって大きなネタバレがあり、小鳥をクリアしないと√突入できないです。
ということであげは→風戸姉妹→小鳥→天音先輩推奨。


キャラ:9

‘幼なじみ‘や‘ツンデレ‘、‘ドジっ子‘などといった言葉でカテゴライズされてしまい、これなら萌えるだろ?なんていったライターのドヤ顔が浮かぶようなキャラは一人もおらず、地の足の着いた思考と可愛さを持つヒロインたち。
そして時にはヒロインズよりも魅力的であるにもかかわらず攻略出来ないのが大変惜しまれるサブキャラクター。
一部登場人物があまりにウザすぎるのが残念でなりませんが総じてここまでキャラクターが生き生きと、そして魅力的に感じられたのは久しぶりのことでした。


姫城 あげは

主人公、碧の幼なじみにしてかつての一番の親友。
昔はまるで男友達のようだったのに5年ぶりに再会した彼女はしっかり女の子になっていて…。

と幼なじみ系シナリオの王道のようなあげは√は定番通り幼なじみと恋人との間で揺れ動く二人の姿が描かれます。
しかしこれが見ていて大変もどかしい…。。
いや、これを中々くっつかない二人の様子に感じるんだったらライターの思惑にまんまとはまっているだけなんでしょうが、あげはが途中主人公を避ける行動原理がどうもしっくりこなかったのが難点。

かつてのとある出来事でトラウマになるのは理解できますがそれがその後の行動に結びつかないというか…。
さらに問題なのがかつての関係ありきでシナリオが進行するためお互いに惹かれた部分の説明がない点。
せっかくヒロイン中唯一の幼なじみというアドバンテージを持っているのだから回想をもっと挟むなりしてそれを存分に生かしてほしかったですね。

それに加えどう考えてもあげはの妹であるほたるの方がずっとヒロインヒロインしているということ。
某砂浜のシーンではもうこのままくっ付いちゃえよ!!と主人公を応援していたのはここだけの話w

あげは自身は一度も飛ぶことなく裏方に徹するという切り口が面白かったり、青空の下での絶叫告白など見どころもありますが他のヒロイン√にくらべるとどうしても一歩劣る印象はぬぐえませんでした。
いや、小鳥と仲良くなった主人公に嫉妬してきたりと可愛いところも多いんですけどね。
あとライターのせいでしょうが、あげは√のえちぃシーンだけすごく…その、野性的でしたw





風戸 亜紗

風戸姉妹、双子の姉の方…だけど性格や中身はどう見ても妹ポジション。
明らかにドジっ子属性なんですが、何もないところでこけたりするような思わず殴りたくなるようなのではなく見ていて微笑ましい感じ。
ちょっとしたやりとりでころころ変わる表情や、自分に自信がないせいでいつでもおどおどしてる姿は何とも小動物的で抱きしめて撫でまわしたくなります

普段低い場所にいるから高いところにあこがれる。飛ぶ翼がないからこそ空高く飛ぶことにあこがれる。
妹も含め優秀な風戸家の人間に生まれながらも自信の才能の無さに悩み苦しむ亜紗。でも彼女は挫けない。
そんな彼女の諦めない強さは丁度自分にも思うところがあって(主に学業ですが)グサグサと心に突き刺さりましたよ、ええ…。

どうして人は地を這うのか。それは空を飛ぶためなんだ!
ひたむきな努力の果てに遂には仲間たちと大空へと羽ばたく彼女の姿を見ていると、自分も頑張ろうという気力が湧いてきます。
こういうのあるからエロゲはやめられないんですよね〜!






風戸 依留

風戸姉妹、双子の妹の方…だけど性格や中身は(ry
亜沙とは対照的な性格で、彼女がわんこだとしたら依留はネコでしょうか。
他者と常に一定の距離をもって、必要以上の付き合いはしたがらない孤高の天才少女。口を開けば毒舌が飛び出ます。でもそれが照れから来る彼女の感情表現だとわかるともう可愛くてしょうがないですねw

そんな依留は姉と違い才能に溢れ何でも上手くこなすことができる、言うなれば空を飛ぶことができる人間でした。
しかし彼女には飛ぶ理由が見つけられない。自分に意味のないことを全て打ち捨て打算的に生きる彼女の目には碧達ソアリング部の活動も‘無意味なこと‘と映っていた。
唯一慕う姉のため渋々参加していた部活動だけお、空を飛ぶため頑張る部員の姿、そして祖父の言葉と碧への想いが彼女を変えていく…。
"Nothing gold can stay"これはRobert Frostの詩の一節のだそうです。
何者の永遠に輝き続けることはできない。永遠に思える輝きもいつかは失われる日が来る。黄金の時間は二度と戻らない。
だけど。だからこそ。その黄金の時間を振り返りエネルギーに変えて、新しい何かを生むための糧にすればいい。
「青春、見つけました――」万感の思いが込められたこの一言を聞けただけで、あぁプレイして良かったなぁと思えたわけです。

ところでこの依瑠ルート、厳密には彼女単独というわけではなく、碧君が堂々と二股をかけるために双子ルートとなっております。
ですが中身は(えちぃも)ほぼ依瑠単独と考えても大丈夫でしょう。
しかしなんだろう…ロリ姉妹相手に二股なんて、どう考えてもクズいはずなのにこの爽やかさは主人公もう爆発しろよ
おそるべし、ころげてマジック!



羽々音 小鳥

引きこもり系車椅子少女。自称くーるびゅーちぃ。
黙っていれば黒髪ロングの清楚な美少女なのに中身は強気で強情。
障害を感じさせないような元気娘ですがでも実は涙もろくて非常に純粋な子なんです。それ故普通に考えたらちょっとクサ過ぎるセリフを真顔で言っては周囲のメンツに弄られちゃうんですけどねw
小鳥は作中に何度泣いたかもわからないくらいですが、これほど涙が(いい意味で)似合う子ってなかなかいないと思います。

小鳥ルートは全編にわたり青春をテーマにしたころげての中でも特に青春してます。
プロローグ時点でことりとある程度打ち解けていることもあってか、もう√入った瞬間から全力で依存してくるんですがそれがもうね…やばいです。
プレイ中ほぼずっとニヤけてたといっても過言じゃないくらい可愛い。萌え転がります。
やっぱり依存系ヒロイン最高や!!しかも小鳥は自我がしっかりとしているタイプなのでそういった問題も起こらないのが素敵!

プロローグ部分も半ば彼女のお話だったりしますが、個別シナリオでは小鳥が失った希望を取り戻す話、そして障害者の自立と周囲の人間の関わり方が語られます。
作品としての回答はインコの例え話とイスカの言葉に集約されてますが、なによりそこからの疾走感は半端ないです。
紙飛行機、一度は潰えた夢での全力疾走、全員が織りなす光などなど…もうカタルシスに溢れる熱いシナリオ展開にはテンション跳ね上がりまくりでした。間違いなくころげて随一の名場面ですね。
あと小鳥パパが大変な常識人だったのは良かった。彼の性格と行動次第で終盤の展開は大きく変わってしまったと思いますしw





望月 天音

ソアリング部部長にして超留年生。
天才学者肌で、三日くらいご飯食べなくてもなんのその。
生活力ゼロ、運動神経皆無、不器用、そしてどこか間が抜けておりずっと年下のはずの主人公達ソアリング部の面々からの扱いが意外と雑だったりと年上らしからぬ姿が印象的だったり。
作業ハブられてしょんぼりする天音ちゃん可愛いw
その少し間抜けた様子は恋愛についても変わらず、どこかずれた不器用な恋愛模様が見られます。
何とも言えないすれ違い?が発覚するところや主人公のためにエッチなサイトを調べるシーンとかもう大好きですw

一方シナリオではついに天音がソアリング部、そして雲の回廊を飛ぶことになぜそれほどまで固執するのかが語られる――のですが、うーーーーむ。

以下ネタバレにつき反転〜ここから

イスカの手紙での心情吐露なんかは意外で良かったんですが、その乗り越え方というか解釈の仕方はちょっと強引過ぎる気がしました。
人の思いなんてその時々で移ろいますし、当時あまりにも明け透けに書いたことをイスカ自身負い目を感じていたとしてもそれを碧たちに言わせてしまうのはちょっとなー、とか思ったり。
まぁここまではイスカの手紙によって結ばれた碧たちソアリング部部員の情熱が始まりの少女であるイスカまでも変えてしまう熱量になった、と考えると面白いかもしれません。

だが飛岡、てめぇはダメだ


何やら含みを持たせる言動は随所にあったにせよ、散々目の敵にして妨害してきた飛岡が実はイスカのことを思う熱血教師でした、なんて言われても…ねぇ。
ユースティアのルキウスの時にも書きましたが、悪役は最後まで悪役のまま貫いてもらえないと最後によっぽど上手く纏めないとモヤッとする要因になるだけだと思うんですよ。
飛岡自身は事情を話して重荷から解放されたから良いものの、プレイヤーは正直今まで目の敵にされてきたのはなんだったのかという思いしか残らないと。
RPGやファンタジーなんかでは散々味方を苦しめた敵が事情を知り仲間になったりします。でもその多くはかつて敵対してきたことを悔い改め、その上で主人公達と一緒に歩もうとするから最初は拒絶されようとも次第に仲間として受け入れられて行くものです。
最初は嫌がられながらも根強くソアリング部に通い、一緒にグライダー整備をしたり学園に頼んで便宜を図ってくれたりするような一幕があればまた違った印象を持てたのでしょうが……。

〜反転ここまで〜
私としてはこのおかげで最後の感動が阻害されたのは間違いありません。






姫城ほたる 雲居朱莉 時雨佳奈子 五十嵐達也・・・他

ほたる可愛いよほたる。
あげはのところでも述べましたが、もう一度言わせて下さい。



なんでほたる√がないんだあああああああああああああああああああああ

というかあらためてやり直すと序盤ソアリング部への入部を断るシーンもこれってあげはを気遣ってのことだよなーとか思ったり…。。あげはさんとほたるさん入れ替わってもいいのよ?
いやーもう気遣いもできて可愛くてあおにぃ、好き♪なんて言って慕ってくれる子を攻略できないとか…こんなの絶対おかしいよ(ノ∀`)

あとはソアリング部を陰で支えてくれる朱莉さんに、寮のまとめ役にして碧の恋路をサポートしてくれる佳奈子さん。どちらも作品が違えばヒロインの座にいてもおかしくない魅力的なキャラだと思います。

そしてみんなのあんちゃんこと達也。
自身についてはあまり語られず、もうなんか便利屋のスーパーマンみたいな存在ですが何故か妙な安心感を与えてくれます。マジイケメン。




主人公:9


水瀬 碧


かなり性格イケメンな主人公。
大きな挫折を経験したにもかかわらずそれを引き摺り愚痴るどころかむしろヒロイン攻略のネタにしてしまえる凄い奴です(褒めてる
常識人だし、スポーツやっていたというだけあって、割と何事にもアグレッシブに取り組みソアリング部をぐいぐい引っ張っていってくれます。
爽やかなころげてのシナリオは彼という主人公あってのものだったのかもしれませんw
割と感情をオープンにするタイプで、私が天音先輩に萌え転がってる時に行動が碧君とリンクしてしまったとかしないとか。

その爽やかさでナチュラルにヒロインとのフラグを建設していく様は必見です。
そんな紳士的な碧君もエロゲ主人公の呪縛からは逃れられなかったらしく、えちぃシーンでは初エッチで聖水gkgkしたりパンツのにおい嗅いだり失神するまで無理やりしまくるSっ気を見せてくれますw




音楽:9

BGM、OPにED。どれをとっても非常に高いクオリティでまとまっていると思います。

特にOP、precious wingはイントロ部分の疾走感とサビの部分は大好きです。最初OPムービーが流れた時は精神的に高ぶっていたこともあり鳥肌立ったのを覚えています。
また終盤あるシーンでもかかるのですが、そこでこの曲がある人物の想いを歌っていることに気づいて心ふるえました。あの演出は卑怯!w

第一OPにしてED,Perfect skyはどちらかと言うとふわふわ空を滑空しているような感じですが、これもまた挿入の仕方が上手くて…。
このあたりは曲自体の良さに加え、使い方の巧さが光りますね。

BGMもタイトル画面など随所でかかる透明感あふれるA New World、フライトシーンやここぞという盛り上がるところで流れるOpen the Windが特に好きですが、それ以外の曲もどこかアイリッシュな雰囲気があって総じて良い。
Morning Gloryなんかは何時間でも聴いていられる自信があります(何

声優さんはお馴染みのあの人から最近活躍しだした方まで幅広く起用されていますが、キャスティングはばっちりで、どれもはまり役だったと思います。
作中の小ネタでもありましたが、風戸姉妹が配役入れ替わっていても面白かったかもしれないですねw


絵:9

複数原画ですが、塗りがしっかりとまとまっているせいか違和感はほとんど感じなかったり。
CGも随所で用いられ、SD絵もシーンごとに妙にマッチしていたので不満はないです。

ひとつ印象深いのは各ヒロインにちゃんとキスシーンのCGがあること。
割と基本的なようでいて実はこれがない作品が多いので妙にうれしかったりw
構図的にも結構凝っているものが多く、特に天音、依瑠のCGはお気に入りです。

あとえちぃシーンは塗り方のせいか、妙にエロく感じましたね。
ただ構図的に主人公がヒロインの前に立ちはだかる絵が何枚かあって、どけよやあぁぁぁと叫びながら泣いてたのはここだけの話ですw

あとCGを含めてですが、背景の綺麗さはすごいですね。
表現が難しいであろう空もしっかりと描かれていて、特にモーニンググローリーなんかはこんなの見れるなら憧れて飛びたいと思う気持ちもわかる気がしますね。
夕焼け、夜などの差分もしっかりしているのも素晴らしい。

システム他:9

ワイド画面対応。
パッチを当てればシナリオジャンプもできます。
他にも一通りそろってはいるんですが、前の選択肢へジャンプはいらないからその逆(次の選択肢へスキップ)が欲しかったのは正直なところ。

ロックがかかったシナリオの都合上、プレイ後に最初からやり直す羽目になるんですがそれがめんどくさいのなんの…。。
スキップ速度が遅いわけではないんですが如何せんシナリオが長いので大変でした。

そして何よりエフェクトに関してはもう素晴らしいの一言。
カットインやムービーが随所で使われ、またフライトシーンもエフェクトのおかげで飛んでるような臨場感が増し、物語に没入できる環境を整えてくれていたと思います。

総評:90

絵とシナリオ、さらにエフェクト等その全てが高いクオリティでまとまった良作。
アッと驚くような展開や壮大な伏線こそありませんが、全体的に丁寧に作られているなと感じます。

これから青春を爽やかに描いた作品を聞かれれば、真っ先にこれを上げるかなぁ。まぁ冒頭に書いたとおりあまりに眩しすぎるのでプレイ後は現実とのギャップに凹んだりするかもですがががw
ぼくも「ランウェイイズクリア!」って言って走り出したい衝動に駆られます。まぁ自転車なんですけどね…
ただ天音先輩がルートロックされていたりと真ヒロインのような扱いですが、グランドEDはやっぱり小鳥ちゃんだと思うんだ!w

そしてなにより。
とりあえずPULL TOPはほたるちゃんFDを作る作業に入るんだっ!!(ぇ


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